反射望遠鏡の自作状況のブログ

望遠鏡のネタを中心に自作などの状況をご紹介します。

ウォームギアの作り直し

先日のブログに掲載した写真で手前の赤金色の望遠鏡が現在製作中のものなんですが。
組上げてみると色々と問題があります。
まあ、組上げる前より判明していた問題も多くありますが・・・・
とりあえず、現在判明している問題で重大なものから解決していくことにします。
では、問題の説明を簡単にしておきます。

【解決すべき問題】
望遠鏡が乗っかっている架台は、赤道儀といって星の動きに合わせて望遠鏡の向きを合わせるための重要な役割があります。この向きを変えるために、歯車(ウォームギア)を使用しているのですが、その歯にガタ(隙間)があると、望遠鏡が歯車のガタ分だけふらふらすることとなり、望遠鏡で星を観察するときに星がゆやゆら移動したり、視野から外れたり安定して見ることができません。
歯車には適正はガタがなければ、滑らかに回転しませんが、大きすぎるガタは問題です。


【何でガタが発生したの】
ウォームギアは、ねじみたいなウォームギアと平歯車みたいなウォームホイルで構成されています。
望遠鏡で使用するウォームギアは特殊なサイズなので、カタログ品では販売されていないため、特別注文で製作を依頼しないとならないものです。(よって高額)
また、自作派の自分としては自分で作ることに意味がありますので、もとより依頼は考えていませんでした。とは言っても、歯車は歯車加工専用の機械を使用して、専用の刃物で加工していますが、そんな機械は持っていませんので、手持ちの旋盤とフライス盤で何とか加工を行う訳です。
専用の機械、刃物ではないので、つじつまが合わない部分ができてしまいます。それを解消するためにウォームギアを使用する前に、研磨剤を塗ってすり合わせを行い馴染ませる作業を行いました。
→ここまでの作業は正解でした。
そろそろ皆さんもお解かりですね、そうです!!
一言でいえば、すり合わせのやりすぎでした・・・・・

【解決方法】
磨り減ったものは元には戻りません(時間よ戻れ~っ)
・・・・・失敗を克服する事が、技術の蓄積になるのだ~っと、自分を慰めるのでした。
と精神的なダメージは回復しますが。物はねぇ~元には戻らないよねぇ~
つまり、作り直しです!!

【使用する加工機械】
ウォームギアの歯切は旋盤で行います。
通常歯車はモジュールという尺を使います、1モジュールは3.14159・・・mm(円周率)です。
つまり1モジュールで歯数100枚であれば、ピッチ円が直径100mmということとなります。
旋盤のねじ切りは、mmかインチの尺なのでモジュールは普通は切れません。
刃物も自作で作るので、モジュールで加工する必要もないので、今回の設計では、2.25mmとしています。ウォームホイルの歯数は360枚なので、ピッチ円直径は2.25×300÷3.14≒280mmという具合です。
工作室にある旋盤はこれ↓です。
http://www.geocities.jp/wata25cm/blog/la1.jpg
加工に取り掛かったらまたブログに書き込みます。
私の工作室は、6畳間にこの旋盤やフライス盤その他色々押し込んでいますが
いずれ紹介しますね。