反射望遠鏡の自作状況のブログ

望遠鏡のネタを中心に自作などの状況をご紹介します。

冷却CCD回路設計(その2)

自作の冷却CCDの設計始めましたをだいぶ前にご紹介しました。 その後、どうなったのか? とん挫してしまったのかなと思っている方も多い?かも知れませんが、ゆっくり進捗しています。

現在のCCD回路の状況です、何が何だか分からないと思いますが、使用しているCCDはKAF8300です。(オリンパスE-300より摘出したもの)

CCD駆動で面倒なのは、色々な電圧を与えてあげないと動かない点でしょうか・・・

駆動信号の波形もチューニングしないと良くないかもでこの後調整に取り掛かります。

(実際は結構ラフな波形形状でも出力は出ているので動作はしているようです)

まだ、単に動作確認レベルの回路なのでノイズだの何だのは未対策です。

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大まかな回路の構成は、FT2232DでUSB経由でパソコンとFPGAをつないでCCD駆動信号はFPGAで作っています。 パソコンから撮影した画像を送るようにFPGAに指示して、FPGAがCCD駆動信号を出してCCDより読みだしたアナログ信号をA/D変換でデジタル16ビットに変換してUSB経由でパソコンに送り返す仕組みです。A/D変換の駆動信号もFPGAで作っています。CCD周りであればマイコン使用することなく構築できます。

カメラに仕上げるにはシャッター(KAF系はメカシャッターが必要)や冷却温度の制御やフィルターホイルの制御などあるので、その部分はマイコンを使用します。

写真の回路はとりあえずFT2232DでUSB経由でパソコンとの通信とCCD駆動まで動作しています。

データシートによればCCDからの出力は以下の通りだとのこと。

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駆動信号はH1L以外にV1、V2、H1、H2、RGがあり合計6種類の駆動信号が必要で各信号ごとにHLレベルが違うため色々な電源電圧が必要なのです。

実回路のVOUTですが、まずVdark状態(CCDを遮光した状態)

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黄色はH1L、緑がVOUTです。 

続いて、Vsat状態(CCDに光を当てて飽和している状態)

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VOUTは1KΩの負荷抵抗で約1Vpp(Vsat-Vdark)の出力が出ています。

ただ、波形が汚いのでグランド強化や信号のインピーダンス調整や電圧・タイミング調整など課題は山積みで、CCD回路のスタートラインにたどり着いた状況です、ゴールはまだまだ遠い感じです。 とりあえず、CCDの駆動確認はできたので一安心です。