本日は、25cm作業を中断して測定と蒸着のご依頼の作業を進めます。
ご依頼の鏡は10cm鏡2枚です。
この鏡は約F9で、F9ともなるとフーコ像は暗くなるため、蒸着して反射率を高めてから測定することにします。
まずは、鏡に取り付け金具をセットして、蒸着装置に取り付けします。
いつもの手順で、蒸着が完了しました。
この後、測定を行います。
どちらの鏡も、全周に同じ明るさで光輪があり、鏡周部のアップダウンもなく上手く磨けていると思います、理想放物面のカーブから離れたところもありますが許容誤差に収まっています。
ちなみに、F値が大きい場合には修正量に対する許容誤差が広くなります。逆にF値が小さい場合には許容値範囲が狭くなります。
でもですよ、F値が大きいほうが磨くのが簡単というわけでもありません、F値の大きい鏡を理想放物面に近づけて仕上げるのは結構大変です。 ちょっとした加減で大きく変化してしまうため、ゾーンコントロールの余裕が少ないということです。
簡単に表現すると数回ストロークしただけで、あっという間に目標通り過ぎてしまう
・・・鏡一回転させる前に
・・・みたいな事が起こります
ピッチ盤のコンディション管理がより重要になってきます、若いピッチ盤では切れすぎるので衰えぎみのピッチ盤(かつ、溝がしっかり残っていて、当たりが良い盤が必要)をタイミング良く終盤に合わせることができるか・・・つまり、終盤の研磨速度をいかにゆっくりにしてゾーンコントロールの余裕を稼ぐかの重要性は、あまりF値には関係ないと思います。
わかる人には、わかるコメントでした・・・・