反射望遠鏡の自作状況のブログ

望遠鏡のネタを中心に自作などの状況をご紹介します。

カーブゼネレータ

鏡を自作する場合は、アランダム(金剛砂)などで鏡材とツール材を摺り合わせて凹面形状に整えていきますが、アランダムを補給しながら長時間の作業となります。
これが楽しいという場合もありますが、今回は時間短縮と作業軽減を考え自動で凹面を整形するカーブゼネレータを製作しました。

カーブゼネレータを製作している間に、手作業で凹面が作れるではないか?という質問は愚問です・・・(笑)

従来の研磨装置に取り付けて使用できるよう製作しました。
作業部屋が狭く、研磨装置の裏側にまわって作業を行うことが困難なので、前面よりカーブゼネレータを取り付けできるように設計しました。

研削はR=20mmのダイアモンドホイルで行いますので、水を注水しながらの湿式研削となります。 循環で注水できるようポンプも付帯しています。

駆動はパルスモータ(αSTEP)の2軸+砥石回転です、鏡の回転は研磨装置側で行います。

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制御の方は、赤道儀のコンロトール基板を流用してモータを制御して、座標指示はVBで球面研削、平面研削ができるよう簡易なプログラムを作成し行っています。
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(砥石回転数表示は8000PPS/SECという意味で、実質4,000rpm程度です)

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25cmF3(R=1500)の研削完了です、この後、コバの面取りを行っています。

曲率は、±1mm未満と、球面計の測定バラツキ範囲で満足のいく精度で仕上がっています。
周囲肉厚差も0.1mm未満でOKでした。

面粗さは#200程度の粗さなので、この後アランダムの砂を段階的に細かくしつつ摺り合わせを行い砂目を消してくという段取りとなります。

ただし、今回の25cmは研削テストまでなので、次回の機会まで保管です。
記念すべき一作目のF4.7鏡でしたが、精度が悪いのでF3で磨きなおします。

本番は30cm鏡で、行います。
材料は鋳込みブランク材なので裏面平面、表面凹面に研削します。