現在508℃で徐冷点から歪点までの区間で冷却中です。
炉壁温度は183℃程度で室温は24℃で快適です。
歪点過ぎてもゆっくり温度を下げるので完了は日曜の昼頃ですね。
1000℃までの昇温テストは900℃超えたところで昇温カーブが横ばいになってきた事と、炉壁温度が300℃近くまで上昇したので1000℃未達で終了しました。
ここまでの温度コントロールは手動設定で行っていましたが、プロコンにスランピングの条件を設定して先日のぺちゃんこになった瓶を再度処理してみました。
今度は、波型にしてみました・・・ プロコンのプログラムが予定通り動作しているか確認のためプロコンのアナログ出力をArduino経由でパソコンに取り込んでグラフ化したものがこれです。
最高温度設定は800℃だったのでアナログ値の換算をこの後調整しました。 冷却後に歪を確認したのですが、若干残っているので徐冷点からの歪点までの冷却をもっとゆっくりにしないと問題でるかもしれません。
昇温カーブを見ると400℃まではヒータの容量が勝っているのでハンチングぎみに上昇しますが400℃を超えると安定してきます。(細かいギザギザはノイズです)
このあと、パイレックスのアニーリングの条件確認のためプログラムを設定し、試験用の材料をセットしてアニーリングを開始しました。 今回のプログラムは徐冷点から歪点まで約100時間で試験します。(ガラス厚み35mm)
現在二日目で537℃(出力約40%)、徐冷点から歪点までの区間で冷却中。 土曜日には処理終わる予定です。 炉壁は190℃程度で安定、コンクリート床の6畳間で作業しています。 室内へ外気取り込み換気扇で排気、室温は25℃程度で維持、冬場は快適です・・・
電熱線(カンタル線)を取り付ける前に、密着巻された電熱線の端末加工を行います。
コイルの中に入る直径の丸棒(今回は+ドライバーのビット)をバイスに挟んで、コイルを差し込み、端末をペンチで引っ張り出すと容易に解すことができます。
端末にコイルを解いた線を使って撚り線にします。撚り線にするのは炉から引き出す部分の電熱線がすごく熱くならないようにするためです。
その後に必要な長さにコイルを引き延ばして炉内の電熱線用の溝にセットします。
溝にコイルを押し込んだだけでは、運転時にコイルが伸び縮みして溝から脱落してショート事故を起こすのを防止するためにU字の釘でコイルを固定しておきます。
U字の釘は同じ電熱線で作りました。
コイルは100Vで600W程度のもので、直列にして200Vで使用するので1,200W程度で、これを3組使用するので3,600W程度の容量になります。
あとは電気配線します。 電源は3相200Vを使用しますので6本のコイルの接続の方法は、2本で直列を3組作って、それをΔ結線しました。 コイルのオンオフは3相のSSR(オムロンG3PE-245B-3N 45A)で行います。
SSRの制御はプロコン(チノ KP1000 SSR出力タイプ)で行います。
まずは、560℃程度まで昇温確認を行った後に、一旦冷却し、コイルの状態が問題ないことを確認して、今度は860℃までの昇温確認を行います。
その際に、空き瓶を入れてみました。
外側の炉壁の温度も確認するために、熱電対を仕込んで昇温確認します。
炉壁は大分熱くなりますが全体としてはストーブ程度の発熱量の感じでした。
無事860℃までは昇温でき、空き瓶はぺちゃんこになりました。
次は1000℃までの昇温確認します、ちょっと放熱が多いので難しそうな感じです。
ちなみに、パイレックスの徐冷(歪とり)は560℃まで昇温できればOKなので問題ありません。
そろそろ何のために電気炉を製作しているかわからなくなって来そうなので説明しておきます。 反射望遠鏡の鏡の材料として産業用の「のぞき窓」が材質、仕上がり形状ともに良いのですが、通常の熱処理のため内部歪が残っていることが問題でした。 よって、内部歪を除去するために再度熱処理するための電気炉を製作しているところです。
前回にてステンレスバンドの切り出しを行いましたが、バンドの片側が切断歪により波波になってしまったので波波部分を切断しました。
これでフラットなバンド(左側)を切り出すことができました。
これに締め金具を引っ掛ける穴を明けてレンガを外側より締め付けます。
6mmの穴を明けるのですが薄板は普通のドリルでは難しいため6mmのセンタードリルを使って穴明けすると綺麗に明けることができました。
炉壁のレンガは接着していないのでバンドを緩めれば分解することができます。
次回は、カンタル線(電熱線コイル)を組み込む予定です。
今日も天気が良いのでステンレスの加工の前に、炉蓋と炉底の加工の続きを行いました。 まず、モルタルが出っ張っている部分を摺り落とします。 レンガの端切れで摺れば容易に削り落とすことができますが粉塵だらけになるので、この作業も屋外でないと大変なことになります。
両面のモルタルの出っ張りの摺り落とし作業が完了したところです。
次に、外周の切り落としを行うため、炉壁を仮組したものを重ねてケガキをいれます。 ケガキは先のとがったもので容易にはいります、マジックだとペン先が削れてしまいうまく書けませんでした。
続いて、のこぎりで切り落とします、端面が直角に切れるようにガイドを当てながら切るとうまくいきました、のこぎりの刃はすぐにきれなくなるので都度交換します。4辺程で交換しました。
切り終えたら周囲を面取りして終了です。
外作業といっても周囲が粉塵だらけになってしまいます、工作室用の掃除機も使用してみましたが、すぐに目詰まりしてしまいます。 結局塵取りでかき集めて最後に散水して清掃しました。
一休みして、ステンレスの切り出しです。
材料は0.3mm厚みで1m×2mのものです、ホームセンターで見つけました(ラッキー)、ネットで調べてみましたがさほど在庫を持っているところは少ないようです。
広げるとこんな感じです。 50mm幅2本、220mm幅2本切り出します。
ステンレスは硬いのですが0.3mm程度であれば板金切ばさみで切断できます。
これまた、握力の持久力が必要で疲れます。
切断時に右側のみ浪打が発生してしまいました、コツを掴むと多少軽減できます。
浪打無く切る場合は、1cm程度の切りしろを残して切って、逆側より浪打部分を切り落とせばできます。 気が変わったら、浪打部分を切り落とします・・・
このステンレスの帯板をバンド化するのがこれです。
「TRUSCO 自在ステンレスホースバンド用 スクリュー」ですフリー長のホースバンドの金具部分のみ購入できるので、これを使用してステンレスの帯板側に穴を明けて、この金具を引っ掛けて締め付けする予定です。
今週は炉蓋と炉底を作るために断熱レンガをモルタルで接着する作業を行います。
断熱レンガはイソライトのLBK-23を使用しているいので専用のモルタルとしてイソライトモルタルSAS-Dを使って接着します。
先週ですが、事前テストでレンガ片どうしをモルタルで接着して室温乾燥後に接着強度を確認したところ接着面では容易に割れない程度には着いているようです。 所定の強度を出すためには加熱する必要があるのですが、炉が完成するまでは加熱することができないので接着後も丁寧に扱うことにします。
モルタルは含水量35%(重量比)とのことでモルタルと水を混ぜ合わせます。
作業時間は2~3分と短いのですが、練ったモルタルが硬化する時間ではなく、モルタルをレンガに塗ると水分がレンガに吸われて乾いてしまうまでの時間が作業時間のようです、この作業時間内にレンガどうしを貼り合わせる必要があります。レンガは濡らさずに作業します。
すこし乾いてしまった場合は霧吹きで水分補給して張り合わせを行いました。
平らな板(10mmアルミ作業板)の上で接着作業を行います。
目地部分からはみ出したり溝ができたりした部分はモルタルを追加してすりこみました。
2時間くらい放置して外周をバンドで締め上げて縦にして乾かします。
同様にもう一枚製作して完全に乾燥するまで放置します。
次回は、ステンレスバンドの加工を行う予定です。