電熱線(カンタル線)を取り付ける前に、密着巻された電熱線の端末加工を行います。
コイルの中に入る直径の丸棒(今回は+ドライバーのビット)をバイスに挟んで、コイルを差し込み、端末をペンチで引っ張り出すと容易に解すことができます。
端末にコイルを解いた線を使って撚り線にします。撚り線にするのは炉から引き出す部分の電熱線がすごく熱くならないようにするためです。
その後に必要な長さにコイルを引き延ばして炉内の電熱線用の溝にセットします。
溝にコイルを押し込んだだけでは、運転時にコイルが伸び縮みして溝から脱落してショート事故を起こすのを防止するためにU字の釘でコイルを固定しておきます。
U字の釘は同じ電熱線で作りました。
コイルは100Vで600W程度のもので、直列にして200Vで使用するので1,200W程度で、これを3組使用するので3,600W程度の容量になります。
あとは電気配線します。 電源は3相200Vを使用しますので6本のコイルの接続の方法は、2本で直列を3組作って、それをΔ結線しました。 コイルのオンオフは3相のSSR(オムロンG3PE-245B-3N 45A)で行います。
SSRの制御はプロコン(チノ KP1000 SSR出力タイプ)で行います。
まずは、560℃程度まで昇温確認を行った後に、一旦冷却し、コイルの状態が問題ないことを確認して、今度は860℃までの昇温確認を行います。
その際に、空き瓶を入れてみました。
外側の炉壁の温度も確認するために、熱電対を仕込んで昇温確認します。
炉壁は大分熱くなりますが全体としてはストーブ程度の発熱量の感じでした。
無事860℃までは昇温でき、空き瓶はぺちゃんこになりました。
次は1000℃までの昇温確認します、ちょっと放熱が多いので難しそうな感じです。
ちなみに、パイレックスの徐冷(歪とり)は560℃まで昇温できればOKなので問題ありません。