暫く作業中断していましたが、ピッチ研磨に取り掛かります。
毎度のことですが、ピッチ盤の製作過程をご紹介します。
私の場合は、ほとんどピッチ盤の製作はシリコンパットを使用しています。
今回は25cmの鏡で、シリコンパットは30cm用なので鏡からシリコンパットがはみ出した部分が垂れ下がらないように、段ボールで支えを作ります。
段ボールの支えの上にシリコンパットをのせます。
そこにピッチを流し込むのですが、撮影する余裕がないので、ツール盤をかぶせた状態まで飛びます。 写真でもわかる通り、鏡とピッチが接触しないので大分気が楽になります。完全に冷めるまで待ちます。
ピッチは室内温度に合わせて調整(選択)します。前回30cmは冬場でしたが今回は夏場なので夏用の硬めのピッチを使用しました。
ピッチが冷めて、シリコンパットから外した状態です。
これから周囲のはみ出し部分を除去します。 除去はホットナイフ(半田ごてを改造)したもので切り取り、ナイフで仕上げます。 溝切が不要なので楽にきれいなピッチ盤を作ることができます。
ちなみに、このシリコンパットの底は薄い布なので破けません、またいかに底の厚みを薄く均一にするかがポイントです。 これにより、後の型合わせの手間が大きく変わります。
はみ出しを除去した状態です。 このあと鏡との型合わせを行い研磨に入ります。
型合わせは、セリウムを塗った状態で鏡を合わせ、重り(約10Kg)を乗せて4時間程度室温で放置した状態でほぼ全面一致しました。 セリウムが塗ってあるとはいえ乾くとくっつくので乾燥させないよう注意が必要です。(必要に応じ、鏡を外して霧吹きで給水)くっついたら、横から給水して、横からじんわりと荷重をかけてずらします。 衝撃を掛けるとピッチが欠ける場合が多いです。
研磨機をきれいに清掃した後に、ピッチ盤を回転テーブルにセットして、研磨材のセリウムを塗って鏡をかぶせて動かして研磨を行います。
#1500の砂目が抜けて艶が出るまで、まずは8時間くらい機械研磨します。