反射望遠鏡の自作状況のブログ

望遠鏡のネタを中心に自作などの状況をご紹介します。

短焦点 反射望遠鏡の製作(その10)

昨日は北風がやや強い寒い日でした、月が迫ってきていますが透明度も良さそうなので会社から帰宅後に早々に望遠鏡のセッティングを行い撮影開始しました。

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自宅は神奈川県相模原駅近くで市街地の光害が多い状況ですが道路から少し奥まった位置にベランダがあるので街灯に照らされている状況ではありません。

お隣の屋根越しに南中前後のオリオンを狙います。

操作は室内で行うので快適です(PHD2でガイドして、リモートタイマーで50枚まとめて撮影するので撮影完了まで放置してます)

前回と同条件で100枚撮影し、前回分も合わせて150枚(総露出時間150分)で処理してみました。

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淡い所の表現は改善していますが、拡大するとカラーノイズが縦線状に整列しています・・・これはなんでしょう? これが解消すればもう少し強調できるのですが。

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snct-astroさんのコメントをもとに確認してみたところ

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ガイドエラーの方向と一致しました、これが原因だったのですね。

原因についてはsnct-astroさんの以下の記事に掲載されています。勉強になりました。

NGC1333に現れた縮麺ノイズとフラット補正 - 天文はかせ三段目(仮) (hatenadiary.jp)

短焦点 反射望遠鏡の製作(その9)

会社から戻って夕食、お風呂入ったのですが

天気がまぁまぁ良いので、撮影してみることにしました。

電動フォーカサになりピント調整が画面を見ながら調整できるようになりました。

EOSX7天体改造カメラ、ISO400 60秒露出 光害フィルタ使用

50枚をDeepSkyStackerでフラット補正ありでスタックしてPSで調整してみました。

DeepSkyStacker・・・良いです。

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 ダーク処理していないので暗い部分のノイズも目立ちますし・・・まだ総露出時間が少ないので淡いガス部分は粗いですが、望遠鏡としては良さそうです。(光軸、スケアリングを少し調整すれば気持ち星像も小さくなりそうですが・・・)

 

短焦点 反射望遠鏡の製作(その8)

赤道儀に搭載してテストしていますが、ケーブル類が絡まるので3Dプリンタで小物を作りつつ整理しました。

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仮鏡筒なので3Dプリンタで作った小物の固定は木ねじ(コーススレッド)でズボズボ

やっちゃってます。(筒内は突き抜けたねじでトゲトゲしています)

 

 

あと、望遠鏡コントロールは室内から行っているのですが、ピントもずれるので電動フォーカサに改造しました。(手動では難しい・・・)

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手動でピント合わせたものの合ってない写真(光条も割れてる・・・)短焦点のピントはシビアです。 (一枚撮り階調のみ調整)

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次回再テストしますが、今週末のお天気はどうでしょうか。

短焦点 反射望遠鏡の製作(その7)

鏡筒内部の黒塗りと架台のクリア塗装を終え、再度組み上げしました。

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ボイド管の接眼部部分はマスキングを剥がすときに共に剥がれてしましました・・・

本日は天候も良く、鏡筒も黒塗りしているのでM42コントラストは昨晩にくらべ数段改善しました。

M42(ISO3200、2秒を10枚コンポジット)

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2秒だと流れるので手動で何とか追尾しつつ撮影しているので少し流れています・・・

次回は赤道儀に載せて撮影してみます。

赤道儀に載せるためのアリガタはプリンターで出力して準備済です。

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この望遠鏡の諸元ですが

有効口径250mm、F2.76のニュートン式で、コマコレクターはP2を使用しているので焦点距離は15%伸びてF3.17になっています。 P2使用前提で設計しているのでP2無しでは合焦しません。斜鏡は短径100mmなので中央遮蔽40%と大きくなっています。

 

 

短焦点 反射望遠鏡の製作(その6)

とりあえずドブは観望ができる状態には組み上がりました。 問題点はまだいくつもある状況です・・・

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筒先の黒いものはスマホをセットしてskysafariで案内してもらうためのものです。

この状態で昨晩テストしてみました。天頂近くでP2+13mmの重さでバランスが崩れることや、水平がゆるいなどいくつかの問題が出ています。 天候的には薄雲が残っておりぼんやりした空でしたがP2用のカメラアダプタも到着していましたのでEOSで試写してみました。

 

二重星団です。(ISO3200、0.8秒)、JPGで撮影(未処理)

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眼視でも同じですがコマ収差は感じませんでした、P2がしっかり仕事してくれています。(私、乱視がや強いので裸眼だと点にならないため写真で確認)

続いて、プレアデス。(ISO3200、0.8秒)、JPGで撮影(未処理)

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良い感じで、画角に収まります。

シリウスでは。(ISO3200、0.8秒)、JPGで撮影(未処理)

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端っこでも問題ないです。

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とりあえず、鏡筒に大きな問題はなさそうなので分解して黒塗りします。

主鏡も銀めっき評価してたもので早々に劣化してしまっているので再めっき(アルミ)で見るのが楽しみです。

ちなみに、劣化した主鏡表面の状態。

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早々に剥離しました・・・アルミ下地なので簡単に剥離できます。

銀は溶けないので残ります。

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そして、アルミ蒸着です。

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明日も、時間が取れたら黒塗りの続きを行います。

 

短焦点 反射望遠鏡の製作(その5)

先日のドブ架台の使用感として耳軸の動きが悪かった、ラワン合板とPLAで製作した樹脂板との接触では不十分であったので耳軸回転とフリクションを分離した構造に変更することにしました。

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ベアリングで耳軸を受けて、フリクションは耳軸側面に家具スベールとフエルトの組み合わせで試す予定です。

 

ベアリングに交換し動きはスムーズになりました・・・ 思いは先に進んでしまうもので、自動導入する場合には耳軸側面にウォームホイルを押し付けて駆動する機構で考えています。 そこで3Dプリンタでウォームギア・ホイルが実用になるか確認してみることにしました。

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360でウォームギアを作図する方法はYoutubeでいくつか紹介されているのを参考にしました。 大まかな流れとしては①ウォームギアの円柱を押出で作って②表面に台形ねじを形成③ウォームホイルをスケッチして押出④ホイルをギアで切り取りして歯型を形成⑤歯形を円形コピーでホイル全周に成型です。

今回は5mmピッチ(M1.6相当)で125歯です。

【ポイント1】

紹介動画では歯形は1枚で全周コピーしていましたが、今回は④で整形された歯形(8歯)を全て選択して円形コピーするとホイルとギアの干渉が無く仕上げることができました。

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【ポイント2】

ウォームギアに成型する台形ねじは規格ねじとなるので希望の直径ではピッチが細かすぎるので倍サイズで作図して最後に縮小することでデータを生成しています。

この方法であれば任意のピッチが製作可能です。

 

3Dプリンタで出力したものです、さてどうでしょうか?

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ウォームギアの3Dプリンタ出力上面側を見ると

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ノズルで均されているので歯形がうまく形成されているようです。

では、ウォームギアの3Dプリンタ出力下面側です

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サポート無しで印刷していることもありフィラメントがたれ気味で歯形は狭く不正確です。このままでは使用できません。

 

ホイルはどうでしょうか?

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精度はともかく何とかなりそうな感じです。

このギアとホイルの組み合わせでは無負荷に近い状態であれば動きそうですが負荷がかかった状態では引っかかりでうまくありません、でもギアを金属で製作してやればホイルは使えそうな感じはするので、真鍮を旋盤加工して製作してみることとします。

 

短焦点 反射望遠鏡の製作(その4)

フォカサーを取り付けるマウントを3Dプリンタで出力しました。

フィラメントを変更して寸法精度や反りの問題が発生、条件変更しながら3個目でやっと使い物になるものができました。それでも一体では難しいのでボイド側とフォーカサ側とで2分割しています。 

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フォーカサの固定は四方向の固定ねじで行います。ねじは20度傾けてありフォーカサを引き込むように締め付けします。 純正のマウント到着待ちですがこれでもOKだったかもしれません。(短期間の使用であれば)

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ボイド管にFTF2015BCR・・・・

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これにP2を取り付けします。

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ということなので、FT+P2であればSIPSだったねということで、今からSIPSは痛いですね・・・(当分はこの状態のままです)

この配置ではFTはP2の位置調整用でP2の適正位置で固定してしまうと、ピントはP2の調整リングということなのでP2+FT構成のSIPSが良いのです。

あと、ethos13mm と暗い空・・・

 

この後、レーザコリメータ(中華・・・心出し調整済)で光軸を粗調したあと手持ちで月を眺めてみました、ピント位置範囲は問題ないようです。

手持ちでは揺れてしまうので星像までの確認はできませんでした(温度順応もしていないので)

ドブ架台の材料をホームセンターでカットしてきましたので、架台の製作に入ります。